注文住宅の建設を工務店に依頼するメリット・デメリットとは?
注文住宅の建設を検討する際、依頼先の選択肢がたくさんあって悩みますよね。ハウスメーカーにするか工務店にするか、迷われる方も多いのではないでしょうか。それぞれに特徴があり、メリットやデメリットがあります。今回は工務店についてご紹介します。知識を深め、依頼先選びの参考にしてください。
注文住宅の建設を工務店に依頼するメリット
まずは工務店に依頼することで得られるメリットをまとめました。
■コスパが高い
工務店の最大の魅力は、コスパの高さにあります。ハウスメーカーのように大量仕入れなどをしない分材料費などは高くなることが多いのですが、小規模のメリットとして、宣伝広告費や人件費が抑えられるので、住宅の価格としては安くなることが多いです。同じ家を建てた場合、ハウスメーカーに比べ工務店の価格の方が安く済むというケースも少なくありません。
■自由度が高い
決まった規格がなく、自社で設計・施工をしてくれる工務店が多いので、予算や希望に合ったデザインや間取りなどを提案してくれるでしょう。ハウスメーカーではできない、個性的でオリジナリティあふれる家づくりも可能になります。さまざまな要望を取り入れてくれ、柔軟な対応が期待できるところは、工務店の大きなメリットといえます。構法やデザイン性は工務店によって違うので、工務店のHPや実際に建てている住宅などを参考にするとよいでしょう。
■地域に密着している
工務店の多くが地元を拠点とし活動を行っているため、地域にネットワークを持ち、土地や業者の実情を細かく理解しています。地域に根差していけるということは、地域の人からの信頼もあるということでしょう。
そういうところなら、何かあった時に迅速に対応してくれる可能性が高く信頼できます。施行中に変更したいことがあったときや、施工後のメンテナンスなど、相談しやすいのも利点の一つです。また、その土地の気候や風土に合った家づくりにも期待が持てます。
注文住宅の建設を工務店に依頼するデメリット
メリットがあれば、当然デメリットもあります。事前に把握して比較するとよいでしょう。
■品質にばらつきがある
ハウスメーカーのように規格やシステムが明確でない工務店の場合、施工方法や技術力、デザイン力などが一定ではありません。品質は工務店ごとに異なるので、優れた工務店を見極めることが重要になります。
そのためには、実際の施工例や建てた人の評価を参考にするほか、現地見学会などに参加するのもよいでしょう。いくつかの工務店に相談し、提案力や保証内容、担当者の対応などを確認するのも有効です。
■経営破綻のリスクがある
規模の小さい工務店では、大きなハウスメーカーと比べ倒産リスクが高いことが考えられます。一般的には経営状態は把握しづらいので、「住宅完成保証制度」に加入しているかどうかを確認しておくと、万一の事態にも負担を抑えることができます。
「住宅完成保証制度」に入っていると、建築中に工務店が倒産しても、代わりの工務店をあっせんしてくれるうえ、引継ぎで生じた追加費用や前払い金も保証されるので、施主側の負担軽減にもつながります。登録には審査があるので、加入している工務店は信頼性が高いと判断できます。
注文住宅の建設を依頼する工務店選びのポイント
工務店といっても規模や形態はさまざまです。選ぶときに参考にしたいポイントを確認しておきましょう。
■工務店のHPをチェックする
常設の展示場などがない場合が多いので、まずは公式サイトを確認しておきましょう。会社の実績や年間の建築数のほか、工務店によって、特徴や得意なこと、力をいれているところなども違います。
「個性的なデザインの家」がつくりたいのか、「素朴な木の家」がいいのか「モダンでスタイリッシュな家」が好きなのか、など自分たちの理想をまず考え、それに合った家を建ててくれる工務店を選ぶことが大切です。
■実際に建てた人の口コミをチェックする
難しいことかもしれませんが、地域密着の工務店だからこそ、実際に建てた人の口コミが重要になってきます。もし確認できることがあったら、「施工中の対応」や「住んでみた感想」などをチェックしましょう。
■要望を聞いてくれるかチェックする
せっかく工務店で家づくりをするのですから、可能な限り希望を実現したいですよね。そのために、自分たちの話をしっかりと聞いてくれるか、柔軟に応えてくれるか、というのはとても大切なポイントです。できないことはきちんと説明してくれる、そのうえでいろいろなアドバイスをくれる、そんな誠実な対応をしてくれる工務店がよいでしょう。
さまざまな工務店があり、独自のブランドの提案や他社との差別化に特化した工務店も増えています。ハウスメーカーでも、地域に密着しているところもあります。「どちらを選ぶか」ということではなく、まずは「どのような家を建てたいか」を家族みんなで話し合い、それを実現してくれる最良のパートナーを見つけることが、一番大切なことだと思います。