ZEH仕様の注文住宅を建てるメリット・デメリットとは?

公開日:2021/12/15   最終更新日:2021/12/20

ZEH住宅(ネット・ゼロ・エネルギーハウス)」という言葉を聞いたことはあるでしょうか。ZEH住宅はCO2を削減し環境にやさしいだけでなく、高い断熱性能により快適に暮らせたり、光熱費を削減できたりするといったメリットがあります。ここでは、ZEH住宅を導入した際のメリット・デメリットについて説明していきます。

ZEH住宅とはどのような家を指すのか?

ZEH(ゼッチ)住宅とは、「ネット・ゼロ・エネルギー・ハウス」の略称で、簡単にいうと省エネ住宅のことです。家庭で消費するエネルギー量を減らし、太陽光などで創り出すエネルギー量を増やすことにより、1つの住宅の年間のエネルギー消費量をネットでゼロ以下にすることを目指した住宅です。

ZEH住宅では、消費エネルギー量を減らすために、建物の断熱性能を上げて、「夏は涼しく・冬は暖かい」省エネ効果の高い設備の導入を行います。高断熱の建物はエネルギーのロスを減らし、エアコンなどの空調設備をそれほど使わなくても室内環境の質を保つことが可能です。

また、HEMS(ホーム・エネルギー・マネジメント・システム)を活用し、家の中で使用しているエネルギーを「見える化」することで、節約できる箇所を把握しましょう。そして、省エネ効果の高いエアコンや給湯器、LED照明などの家電を導入することで、少ないエネルギーで快適な生活を目指します。

エネルギーを創り出す方法としては、太陽光発電があります。太陽光発電は太陽光さえあればCO2を排出することなくエネルギーを作り出すことが可能なため、環境にやさしい発電方法です。このような取り組みの結果、年間のエネルギー消費量の収支をゼロ以下とすることが可能になります。

経済産業省は、「2030年までにハウスメーカー等が新築する住宅の平均でZEHの実現を目指す」という目標を立て、達成に向けて取り組んでいるところです。

ZEH仕様の注文住宅を建てるメリット

光熱費を抑えられる

太陽光発電システムで自家発電を行い、高断熱の建物や高効率の空調設備を利用することで、光熱費を安く抑えることができます。さらに太陽光発電で創り出した電力については、自宅で使うだけでなく、余剰電力を売って収入を得ることも可能です。

補助金がもらえる

太陽光パネルによる創エネ住宅を作るためには初期投資がかかりますが、国が定めたZEH住宅の基準をクリアすると、国から補助金が給付されます。そのうえ、発電したエネルギーを蓄えておける「蓄電池」を設置すると、さらに1kWhごとに補助金がもらえるため、低コストで太陽光発電システムを設置することが可能です。

健康で快適に過ごせる

家の中における急激な温度差によって血圧が大きく変動し、心筋梗塞や脳梗塞など身体への悪影響を及ぼすことを「ヒートショック」といいます。たとえば、真冬にお風呂に入る前後や、暖房の部屋からトイレへ行く時などに起こることが多い症状です。

住宅の断熱性能を上げることで真冬でも家全体を暖かく保てれば、ヒートショックを防ぐことにつながります。また、高断熱の家は室温を一定に保てるので、夏も涼しく快適に過ごすことができます。

住宅の資産価値を上げる

BELS(ベルス:建築物省エネルギー性能表示制度)」という、住宅含む建築物の省エネ性能を5段階の星マークで表示する認証制度があるようです。星が多いほど省エネ性能が高く、それにしたがい住宅の資産価値も高く評価される可能性があります。

省エネ住宅であるZEH住宅は、BELSにおいて高評価を得ることができるため、将来的に住宅の売却が必要になった際に比較的高値で売却できるかもしれません。

停電時も安心

蓄電池はZEH住宅において必ずしも必要なものではありません。しかしながら、太陽光で発電したエネルギーを貯めておくことができる蓄電池を設置すれば、停電が起きた際にも電気が使えるので安心できます。

また、蓄電池があれば、発電効率が悪くなる朝や夜の時間帯・悪天候時にもあらかじめ貯めておいた電気を使うことができるため、電気代が節約できます。

台風や地震などの災害にともなう停電時においても活用できたり、電気代が節約できたりと設置するメリットは大きいため、太陽光発電システムといっしょに導入するのがおすすめです。

ZEH仕様の注文住宅を建てるデメリット

設備コストがかかる

まず挙げられるデメリットとして設備コストがあります。ZEH住宅にするためには、省エネ設備や太陽光発電システムの導入が必要となるため、ある程度初期費用がかかることは認識しておかなくてはなりません。補助金を上手に利用するようにしましょう。

また、太陽光発電には、発電して使わなかった余剰電気を電力会社が買い取ってくれる制度があります。売電することにより収入を得ることもできるのですが、年々その買取金額は右肩下がりです。

大型の太陽光発電設備を設置して余剰電力を売るよりも、住宅の消費量に応じた発電設備を選択して初期投資を抑えることも考えてみましょう。

太陽光発電は天候の影響を受ける

ZEH住宅に設置される太陽光発電システムは、太陽光を利用して発電するため、天候によって発電量が変化します。日照時間が短い冬や梅雨の時期などは、発電量が減少する傾向にあることを理解しておく必要があります。

屋根の形状や間取りに制限が出る可能性

ZEH住宅の基準をみたすために、太陽光発電で使用する太陽光パネルを屋根に設置することになるようです。日射量の充分な確保のため大型のパネルを設置しようとすると、片流れ形の屋根になったり、向きが自由に選べなかったりする可能性があります。

また、ZEH住宅はエネルギーの消費量を抑えることが大切ですが、そのために窓を小さくしたり、LDKを狭くしたりする必要が出てくることもあるので注意しましょう。

 

ZEH住宅にはメリット・デメリットの両面があるということを説明してきました。住宅を購入する場合、ほとんどの人にとって住宅との付き合いは何十年に渡るため、長期的な視点でどのような住宅にすべきかを考える必要があります。

ZEH住宅は、長期で見た場合に健康面や資産価値の向上などのメリットがあるだけでなく、地球環境にもやさしく、社会貢献にもつながります。ぜひ一度ZEH住宅の導入についても検討してみるとよいでしょう。

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